動画でみる馬術競技

馬術は文章などによる説明だけではわかりにくいものです。幸いIT技術が進み、動画サイトなどで有力選手の騎乗ぶりや、世界の競技会を見ることができるようになりました。馬術を学ぶ人たちの理解の一助になる場面を集めました。


【馬場馬術】

 

WEG2006 Freestyle Dressage Final

2006年にドイツのアーヘンでおこなわれたWEG(馬術競技の世界選手権)馬場馬術で、銀メダルを獲得したアンドレアス・ヘルグストランド(Andreas Helgstrand)選手(29 デンマーク)とブルー・ホース・マティネ(9歳 牝)号。



金メダルの人馬

WEG馬場馬術の個人・自由演技GPで金メダルに輝いた現オリンピック・チャンピオン、アンキー・ヴァン・グルンスヴェン(Anky Van Grunsven)選手(38 オランダ)とセカンドホースのKrack C号。映像はこの人馬によるエキシビション演技。得点効率を優先させる試合とは一味違った、観客を楽しませるための派手な演技が見られる。



WEG2006 Dressage Grandprix Special

同じくWEG馬場馬術2006で、銅メダルのイサベル・ワース(Isabel Werth)選手とSatchmo号。Kur(自由演技)とは違い、こちらはBGMなしの規定演技。Isabelは規定演技では女王Ankyの宿命のライバとして立ちはだかっている選手



馬場馬術エキジビション演技

2007年3月にデンマークのスタリオンショーで披露されたAndreas Helgstrand選手とBlue Hors Matine号(世界選手権2位)のエキジビション演技。採点を気にせず客を魅せるための演技だけに楽しい。



ヨーロッパ馬場馬術選手権
European Dressage Championship 1999 Grandprix Kur

1999年にオランダのアーネムでおこなわれた馬場馬術のヨーロッパ選手権。選手は" Queen of the Kur"(自由演技の女王)・Anky van GrunsvenとGestion Bonfire号。のちにシドニー五輪を制するコンビ。動きのダイナミックさが見どころ。




【障害馬術】

アテネオリンピック 障害飛越

ニュージーランドの五輪史上初の満点通過を果たし喜ぶCashmore Grant選手とFranklins Flyte号。



障害馬術大会ダービー競技
La Baule 2006 Derby de la Region des Pays de la Loire

2006年にフランスのラボールで行われた障害馬術大会のダービー競技(障害飛越+固定障害など)。室内競技にはないダイナミックさが見どころ。選手はMichel HecartとThat's Life号で、この競技唯一の満点走行人馬だった。



障害飛越
Eurocash Grand Prix 2007

2007年2月25日、ノルウエーのVestfoldで開かれた大会のオランダ、ドイツ、イギリスなど上位4選手のジャンプと優勝者インタビュー。



障害飛越の第一人者

アテネ五輪を制覇したRodrigo Pessoa選手(ブラジル)とBaloubet du Rouet号。競技場内に所狭しと並べられた障害物を華麗に飛越していきます。溢れんばかりの馬の躍動感、それを巧みに操る騎手の手綱捌きと安定した騎座。



ピュイッサンス競技(WHIS puissance 2006)

馬の走り高跳びともいえる」ピュイッサンス競技。通常の障害飛越と違い、高い障害を一つ飛ぶだけです。この優勝馬は7フィート3.25インチ=2.21615メートルを記録した。



こうして落馬する

障害、耐久などでの拒否、落馬シーン。



全日本障害馬術大会2006 大障害決勝

増山誠倫とトップギアI(元競走馬)、杉谷泰造(4大会連続五輪出場・北京代表)とNジョイントベンチャーによる2回走行+ジャンプオフ(プレーオフ)の模様です。全日本3年ぶり3勝目を狙う増山、連覇が懸かる日本のエース杉谷による一騎打ち。



全日本障害馬術大会2007 大障害選手権決勝

広田龍馬の2回目の走行+優勝インタビューの模様です。シドニーを共にした愛馬マン・オブ・ゴールドに捧げる、いろんな意味で輝かしい勝利です。




【総合馬術】

耐久審査
Burghley Horse Trials 2007 Cross-country

2007年にイギリスのバーグレーで行われた総合馬術大会(の耐久審査の映像です。競馬の障害競走とは比較にならないほど複雑な障害飛越が見られる。



世界一過酷なクロスカントリー
Badminton Horse Trials 2007 Cross-country

2007年にイギリスのバドミントンでおこなわれた総合馬術の耐久審査の映像。3日間掛けて調教審査(馬場馬術)、耐久審査(クロスカントリー)、余力審査(障害飛越)を行うが、バドミントンの耐久審査はご覧の通りの難しさを誇り、命を落とす人馬もいるため、完走するだけでも栄誉とされる日本では見られない人馬の大胆にして繊細な走行。



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WEGについて

WEG(World Equestrian Games)は「馬術競技の世界選手権」。4年に一度開催され、FEI(国際馬術連盟)が主催する最大の大会。 2006年はドイツのアーヘン(Aachen)で8月20日(日)~9月3日(日)開かれた。大会名は「World Equestrian Games Aachen」。

次回は2010年8月17日(金)、アメリカ・ケンタッキー州で開催される。FEIはいったん大会名称を『FEI Games(ゲームズ)』とすると発表したが、世界の馬術界から『World(世界)』と『Equestrian(馬術)』を抜いてしまっては何の大会かわからないと猛反対にあい、結果、もとの『World Equestrian Games』に戻した。

2010年の世界選手権の名称は、大会初の冠スポンサー、の名前を加えて、『Alltech FEI World Equestrian Games』となる。(公式ホームページがあるhttps://www.fei.org/history/fei-world-equestrian-games

ケンタッキー大会では新しく加わった障害者馬術を入れて8種目が行われる。


WEG2006総合馬術団体成績
 ①ドイツ ②イギリス ③オーストラリア ④アメリカ ⑤スウェーデン


■過去2大会のメダリスト

1998年WEG世界選手権ローマ(イタリア)

   個人 ブライス・テイト&レディー・テディー(ニュージーランド)
     マーク・トッド&ブロードキャスト・ニュース(ニュージーランド)
     ポーラ・トーンキスト&SASモナガン(スウェーデン)
   団体 ニュージーランド
     フランス
     イギリス
      

2002年WEG世界選手権ヘレス(スペイン)

   個人 ジャン・テレール&エスポワ・デ・ラ・メアー(フランス)
     ジャネット・ブレークウェル&オーバー・トゥー・ユー(イギリス)
     ピーア・パンツ&ユパハ・カルーソ(フィンランド)
   団体 アメリカ
     フランス
     イギリス

WEGの競技内容

《総合馬術》

    8月24日(木)  調教審査(馬場馬術)(パート1)(個人・団体)
    8月25日(金)  調教審査(馬場馬術)(パート2)(個人・団体)
     8月26日(土)  耐久審査(クロスカントリー)(個人・団体)
     8月27日(日)  余力審査(障害馬術)(個人・団体)

総合馬術は、3日間かけて、調教審査(馬場馬術)、耐久審査(クロスカントリー)、余力審査(障害馬術)の3種目を行い、人馬の総合力が競われる。「3日間競技(Three Day Event)」とも呼ばれる。

それぞれの競技の成績が減点に換算され(各審判員の合計得点を、獲得できる最高合計得点で割り、その値を100から引いて、係数1.5を掛けたものが減点)、3種目合計で最も減点の少ない人馬が優勝となる。


・調教審査(馬場馬術)

埒に囲われた20m×60mの馬場の中で規定の経路を踏んで、馬の調教レベルが審査される。

・耐久審査(クロスカントリー)

できるだけ自然に近い状態に作られた固定障害が設けられている野外のコースを疾走し、馬の耐久力を競う。

※馬の反抗は、同じ障害で1回目が-20、2回目が-40、3回目は失権(全体では4反抗失権)。落馬は-65で、馬の転倒は失権。その他、タイム減点などにより、減点を算出する

・余力審査(障害馬術)

最後に行われる。スタジアムの中に設置された障害飛越のコースを正確に走行し、競技を継続できる余力の有無を審査される

※馬の反抗は、1回目が-4、2回目は失権。障害物の落下が-4。 落馬は-8。その他、タイム減点などがある。
※個人戦は、各国最大6人馬がエントリー。


団体戦は、あらかじめエントリーされた各国最大4人馬のうち、上位3人馬の成績の合計で競われる。

 

1回の競技の結果(3種目合計)から、個人・団体戦の成績が算出される。


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