2016年9月25日

指導部報告会メモ

OB有志からの要望を受けて「指導部報告会」が9月26日(日)午後2時から農学部で開催されました。出席者は14名でした。これに先立って7名のOB有志の方々から指導部に対し要望書が出され、当日指導部からの報告の後、これに関連して部活動の現状、部員の意識、指導体制、財政支援などについて意見交換がされました。以下に当日出席者に配布された「指導部報告メモ」を掲載します。

Ⅰ.指導部の考え方(「H27年度部報」参照)

  1) 昭和29年の自馬繋養以来、全期間を通じて部活動は実質的な意味では現役部員が自主的に行ってきたと言える。指導部としても、これを尊重し踏襲するのが妥当と考える。
  2) したがって、馬配、大会出場、競技種目のエントリーなどについては、現役の意向を尊重したいと考えているが、例えば、馬配が著しく不適切、偏りがある、大会出場に際し調教レベルからみて出場種目が時期尚早、出場が多すぎるなどの場合には、指導・助言をすることもありうる。
  3) 指導・助言が特に必要と考えているのは、乗馬技術、練習方法、厩舎管理などである。その他には、その年の現役部員には責任がもてない「長期間にわたり後輩にも影響を及ぼす」可能性もある問題、例えば繋養馬の出し入れ、新馬調教などで、これらは指導部が決定権をもつこととした。

Ⅱ.練習

練習は馬配、練習時間など、現役が自主的に決めたメニューにより行われている。競技馬(北創(サクラスペリオール)、北焔(ファイアーマリオ))及び新馬は別メニューであるが、新馬が部班運動に加わることもある。

指導部がこれまで指導助言を行った主な点は、

     部班運動を練習に系統的に組み込むこと、
     障害飛越走行での落馬が多いことから、硬直した深い前傾姿勢の是正の提案、 などである。現在多い時には9頭が参加して部班運動が行われており、障害飛越での落馬も少なくなってきているようにみえるので、指導助言の効果は表れていると思われる。

Ⅲ.繋養馬の動静

1) 馬の入れ替え

指導部発足当時20歳を超える馬が4頭もおり、馬の入れ替えによる世代交代と新馬の調教が急がれた。また、「借用馬」の契約延長を行わず、解消を実行した。具体的には、タフィーを借用先に返却、ペリエE、ビービーバンスの離厩を承認した。これらに加え、新入部員用の緊急避難として練習馬北秀(サクラロミオ)の再入厩を認め、ロベルクランツを借用、シーズン後に返却した。
発足当時新馬として北スイ(アップヒルティガー)、北鷹(シュガーシャック)、北咲(チェルシー)が在籍していたが、この2年間でこの他に、北響(カノンコード)、北稜(ダノンアンチョ)、北汐(タイダルベイスン)、北暁(ノーステア)の4頭を入厩させた。一方その間に、ピュアメモリーを離厩させ(大浦牧場へ戻し)たので、現時点での繋養頭数は13頭となっている。

2) 新馬調教

上の7頭の新馬の調教は、若いOBの江口(H25)、小山(H27)、中津(H28)の3氏(昨年までは笹原(H27)氏も参加)によって行われてきている。7頭のうち北咲(チェルシー)は馬体の状態が障害飛越に耐えられないと判断し、馬場運動の他部班で使用されている。残りの6頭の新馬は、北大馬場以外の会場でも大会ごとに経験をつみ、現在80cmまでの障害種目で皆ゴールしており、来年の北日本学生大会には2-3頭が出場できるのではないかと期待している。
このように概ね順調に調教が推移している背景には上記3氏の貢献があるからですが、その他に4頭の馬がノーザンホースパーク(NHP)(ノーザンファーム)から入厩している点があるのではと思われます。これらの馬については、血統、性格、故障歴、馬体の状態などの情報を事前に知ることができ、また試乗してから入厩を判断できたことが成功の確率を高めているのではないかと思います。この過程でお世話になったNHP関係者(NHP北大OBを含む)の皆さんに感謝しております。

Ⅳ.現在の課題

1) 乗れている部員と乗っていない部員の間がはっきりしていて固定化

今シーズンの初めごろから指導部でもこの傾向に気がつき、問題意識をもってきましたが、シーズン突入で大会などが続く中、現役とのミーティングの設定が困難でしたが、主将との意見交換、指導部と調教担当若手OBとの意見交換を経て、7/2(土)に2年生以上の現役部員に対して話をしました。そこでは
      騎乗機会を部員に均等に与えることは、部活動の大原則である。
      馬が足りない場合には、部班運動で騎乗機会を与えたらどうかとの提案を行った。   

その後、部班運動で騎乗できている部員が増え、改善されてきているが、乗馬の機会均等は継続して徹底・追及していく必要がある。

2) 大会出場者にも固定化がみられる

馬に余裕がある場合でも出場者が少ない点を指摘した。技術的に障害種目で困難な場合でも、馬場種目(例えばA2種目)での出場なら負担も大きくなく、可能な場合があるのではないか、馬にも経験をつませる機会にもなるのではないか、と提案した。
その後、大会参加部員数が増え改善されてきているが、この点も引き続き徹底していく必要がある。

3) その他の課題

離厩候補馬
老齢のため、チェリーアドミラル、北焔(ファイアーマリオ)の離厩が検討されている。チェリーアドミラルはマオイホースパークで引き取ってくれるためシーズン終了後に戻すことになりそう。ファイアーマリオは引き取り先が見つかっていない。代わりに新馬を1頭入厩させることを検討している。
部員が卒部まで続けられる部活動の追及を継続して行っていく必要があるのではないか。   
現1年生が少ないことを考えると、来年の新入部員の確保を今から部全体として考えておく必要があるのではないか。   

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